PRESIDENT BLOG

2023.02.20 シュンビンのこと

ドラスチックな変化

最近、取材を受けたり、私のことを調べられて、一度お話を聞きたいという方が結構あります。その方々が聞かれる質問は、「なぜ、ここまでドラスチックな変化を起こせたのか?」ということです。

起業されて成功された方、また、後継者で、元あるビジネスに付加されて成功される方はいらっしゃいますが、後継者で引き継いだ事業を0にして、全く新しい事業をして成功するというのは珍しいとおっしゃいます。

また、それだけでなく、常に変化していて、この変化で十分ということがなく、自らの成功を否定しながら、変化し続けている。そこまでして変化するのが不思議ということらしいです。結構、そういうことを聞かれる機会が増えているので私も考えるようになりまして、大きくは、3つ理由があるなあと思っています。

1つめは、外部環境です。
私が35歳で社長を継いだとき、今までもずっと衰退していたのですが、急激に売上が減少するという出来事がありました。2~3年で売上が半分になるという勢いです。「窮鼠猫をかむ」と言いますが、その急激な変化が生きるか死ぬかという状況に自分を追い込み、変化を余儀なくされたというのがあると思います。

2つめは、私の個性です。
そういう状況だからといって、皆が復活できるわけではないです。それができたということは、トップの個性もやはり影響してると思います。稲盛さんが、言っていたのですが「怖がりなのに負けん気が強い人が経営者として向いている」と。能力としては経営者に向いていたかはわかりませんが、まさしく、私、性格的にはこのタイプでして、人を動かすのは危機感だと言いますが、20年前に新規事業をはじめてから今まで、父からいただいた事業があるので、そこは下げましたが、20年前から自分がはじめた事業で、付加価値を下げたのは、コロナのときの2020年度だけです。あとは、だいたい二桁増かそれに近い数字できています。これは、やはり、企業存続の危機感というのが最初ですが、その後、社員を採用して、その社員の生活を守らないといけないという恐怖に変化し自分を動かしていると思います。

3つめは、これが一番、他の人に応用が利くのかなと思いますが、早い時期にビジョン、ミッションをたてたということです。
シュンビンのミッションは、「中小企業の企画部を代行し顧客の売上を上げる」ですが、これは、私が、新規事業をしたときに、今のシュンビンのような会社がないかと探したという原体験からきています。今から、19年前ぐらい、今の姿とはまったく、そうでは
ないにも関わらず、それを想い描き、それが自分たちにできると、なぜか信じられた。そして、ずっと、そのビジョンを追い求め、ビジョンがしなければならないというミッションに変化し、またイノベーションを共に創るという新しいビジョンを見出すことになりました。

社内も、入社する人も、この旗を目指して、私も、一生を懸けて、このことを目指してきて、今でも、これを意識してやっています。利益や売上でなく、事業の目的と方向性を早い時から定めることができたので、すべてが、途中の通過点ということで、止まることがなかった。これが大きいと思いますし、これは他の会社でも、言えるのではないかなと思います。特に、時代的に、パーパス経営など、そういうことが求められるようにもなってきていますしね。