PRESIDENT BLOG

2023.03.27 その他

一燈照隅

私の好きな言葉で「一燈照隅 万燈照国」という言葉があります。これは、平安時代の天台宗の開祖最澄の言葉らしいです。意味は、一人ひとりが自分の身近の一隅を照らす。それだけでは小さいあかりかもしれないが、その一隅を照らす人が増えていき、万のあかりとなれば、国全体を照らすことが出来るというようなことです。

我々は事業をするにあたって、ビジョンや理想を謳います。例えば、弊社では「中小企業の企画部を代行する」というミッションがありますし、最近では「イノベーションを共に創る」というビジョンがあります。

私たちが関わる、中小企業のクライアントが、新しいことにチャレンジし、小さくてもいいので、新しい付加価値を生み、それがクライアントの会社に良い影響を与え、その会社の中に住む社員さんも幸せになる。それと同時に、我々の社員も幸せになる、そのことで世の中に貢献していきたい。そのように思っています。

でも、それで本当に世の中が変わるのか?と言われると、砂漠に水を撒いているような行為かもしれません。日本という大きい国でみると、そこまで影響を与えれるのか?と問われると窮してしまいます。

ビジョンというのは、大きい夢です、理想です。それが縮こまったものなら、魅力がないし、人もやる気にならないと思います。でも、それが、実現不可能なものなら嘘になりますよね。そういうことを考えていたときに、この言葉に出会いました。

自分がすることは、ほんの少しのことかもしれないいが、それが一隅を照らし、また、クライアントやパートナーの方も良くなる自分だけで、その理想を果たそうとすると、夢が大きすぎますが、それは無駄ではない、まず、自分が自分の目の前のお客様や社員に貢献する。

口だけでなく、少しでも、その方向に歩を進める、そのこと自体に意味があるんだと思います。私は、自分のやっていることが虚しくなったときは、この言葉を思い出し、自分自身を励ましてきました。