PRESIDENT BLOG

2024.11.05 経営のこと

役割は特権ではない

「箱根山、駕籠に乗る人担ぐ人そのまた草鞋を作る人」という明治時代の川柳があります。意味は、色々な境遇の人がいて、持ちつ持たれつの関係でこの世の中は成り立っているという意味です。

田中角栄は、この川柳が好きで、当時、政治家が東大出身で庶民のことが感覚としてわからない。高校出の自分こそ、庶民の暮らしがわかるという意味で、好まれたようです。

私も、この川柳が好きなんですが、田中角栄とは少し違う意味でです。それは、境遇は違っても、結局役割を演じているだけなので、お金を払ったからといって、偉そうにしてはいけないということです。これは、知らず知らず子供にも受け継がれていて、子供たちも謙虚ですね。そして、お金を払っているからといって、飲食店でも横柄な態度などはしません。

私は、社員にも敬語です。それは、人生というドラマで役割が違うだけで、その役割を特権として考えないというようなことからです。また、協力先も、得意先も、態度は変えません。

これは、尊敬する稲盛さんも、そのようなことをおっしゃってましたので、その影響もあるかもしれません。でも、稲盛さんを知る前から敬語だったので、そういう意味では、自分の中の感覚が稲盛さんと合ったので、尊敬したのかもしれません。

自分は、たまたま、シュンビンの3代目の後継者として生を受け、その役割を演じてきました。社員や、お客様、皆さん、それぞれが自分の人生の主役であると思います。

一人一人の人生を大事に、そして、その自分を活かせる場がシュンビンという場であったら嬉しいです。そのようにしていきたいと思って、会社をやってきました。