PRESIDENT BLOG
私、最近になって思うのですが、35歳で社長になって、究極の危機に追い込まれてから、それを乗り越えることができた。それは、なぜか?と考えるんです。色々な要因がありますが、やはり、自分の資質というのもあると思います。
以前に幼少期に祖父から潜在意識の中に経営を吹き込まれたという話もしました。もう一つは、少年時代の経験もそうかと思うようになりました。
それは、少年のときに野球をやっていて、挫折した経験です。しかも、ひどい挫折の仕方です。私、中学時代に野球をしていて、京都大会で優勝しているんです。それで、近畿大会に行ったんですが、そのときに、自分のエラーで負けるという経験をしています。そのときの自分の心は、絶対自分のところに飛んでくるなという気持ちです。今思えば、その心がエラーを呼び込んだとわかります。
しかし、当時はわからなく、高校も1年ほどは野球をやっていたんですが、結局、それも挫折して辞めてしまいます。このころは、逃げてばかりいて、周囲のせいにばかりしていたんですね。その後、受験やサラリーマンでも、失敗を繰り返したりしていましたが、徐々にその中でも自分なりに成功したこともあり、逃げてはいけないということを学習したんだろうと思います。
そして、35歳からいよいよ、経営トップで絶体絶命の誰もが逃げたくなる場におかれ、それを乗り越えることができた。それから逃げないということの大切さが、自分の中での信念になりましたが、そう考えると、35歳で私に起こった試練は、まさしく神様のギフトだったし、少年時代の挫折も、それに至るプロローグだったかのかもしれません。
その後も、順風満帆だったわけではありません。失敗の連続で、失敗のたびに学び、成長させてくれたのかもしれません。
ユニクロの柳井社長も言っています。「10回新しいことを始めれば9回は失敗する。失敗に学ぶことと、リカバリーのスピード。これが何より大切である」と
人生というのは、長い目でみると、そのときに不運だと思ったことが幸運であったり、その逆もあります。ただ、やはり、失敗した後の振舞い、逃げない、自ら苦労をかっていく、そういうことが失敗を糧により強くなっていくということだと思います。だから、私も失敗が自分を強くしてくれたと思っています。