PRESIDENT BLOG

2020.01.20 シュンビンのこと

マイナスの個性はない

シュンビンというのは自由で個性を大事にする会社です。ですが、この個性というのをどうとらえるか?これについても私の考えを一度まとめたほうがいいと思い、ブログにしました。私は、よく『マイナスの個性はない』というのですが、これを言うと首をかしげる人が最近入社した方も多いのでいらっしゃいます。

個性には、プラスもあるしマイナスもあるという人は個性を対立概念でとらえている浅い理解であると思います。例えば、毎回出てくる稲盛さんは、すごいチャレンジ精神のある方で、ベンチャービジネスの旗手といわれている方です。ですが、同時にあれほど堅実な方もいません。それは、私たちが学ばせていただいているアメーバ経営の基本設計などをみてもそうです。

チャレンジと堅実という、普通一般の方が対立にとらえているのですが、その両面あるというのはどういうことか?それはこういうことです。『チャレンジでないといけないときにチャレンジングに堅実でないといけないときに堅実に』つまり状況によって自分を使い分ける、それは人間の最高の知性なんです。同じように、やさしさと厳しさなどもそうでしょう。

もう少しわかりやすくするためにサッカーに例えましょうか。サッカーではフォワードといって前線で攻めるポジションがあります。しかし、だからといってフォワードも守備をしなくて良いというわけではありません。守備が素人以下ならまずプロにはなれないでしょう。全てが優れているがその中でもドリブルが際立っている、これが個性というものです。

対立概念でとらえる方は、マイナスを自分の都合のいいように使っている可能性があります。自分はこういう良いところがあるから、悪いところは見逃してくれよとか、こういうのは自分は苦手なんですよねとか・・別にやることはやっているからいいでしょうとか・・

ですから、マイナスの個性というのは、会社としては絶対認めてはいけないのです。特に社長はゼネラリストであるべきですから、自分が苦手だからというのは世の中誰も認めてくれないわけです。しかし、私の周囲の社長にも『〇〇が苦手』と気軽に言う人が多いです。それをトップが言ってしまえば、社員も真似をして苦手なことはしなくていい風土をつくってしまいます。

人間は本当にすごい潜在能力を持っています。神様が一人一人同じ人間というのをつくっていない、それは大きな意味があるのです。つまらないマイナスをつくるようにはできていないはずです。素直で謙虚な心で自分や組織の個性を知り、外部も含めて周囲が何を期待してるか(潜在的なことも含めて)を知り、周囲の期待に自分を活かしていくというのが個性の本質だと思っています。それは社長も同じです。社長だからといって好き勝手する人は、社員からも好き勝手されるということを忘れてはいけません。