PRESIDENT BLOG
会社の経営を見る指標は、成長性、収益性、安定性と大きく3つに分かれます。もちろん、これを3つ同時に上げていくということが望まれますが、会社によっては、そこに傾斜はあるように思います。
例えば、シュンビンでいうと、この中だと成長性にすごく傾斜しています。これは、他の収益性や安定性を無視するというわけでなく、そこも、もちろん配慮はしますが、その中でも成長性に傾斜してしまうということです。私は、よく、シュンビンは成長を宿命つけられた会社だと言っています。
これには、2つ理由があると思います。
1つめは、私の35歳に社長になったときに出会ったトラウマです。社長になる前のシュンビンは、長期に売上が下がり、最終的に出会った環境の変化で、トドメを刺され、会社を大きく変革せざるを得ませんでした。その中で、新しい事業を興し既存事業を畳んでいく中で、工場を閉鎖し一部の人を解雇せざるを得ませんでした。今でも、そのときの恐怖が自分の心に刻まれています。少なくとも、成長をしていれば、他の二つはなんとかなりますが、成長がなければ、他で何をしても、いつか、ダメになるという経験をしてしまった。そのトラウマが自分に恐怖を与え、常に成長していかないといけないとなるのかなと思います。
もう1つは、シュンビンの社員の年齢構成です。まだ、社員数が10名ぐらいのときです。人事考課制度を勉強するためにKCCS(京セラさんのコンサル会社)に勉強に行きました。そのときに、この制度を採用したら、ずっと給与を上げ続け、人件費は下がらないということがはっきりわかりました。
でも、考えたら、そりゃそうです。だって、若い人しか入れてないので、上げるしかないんです。ずっと会社にいてもらおうと思うと。例えば、業種によっては、老壮青のバランスよくということもできるかもしれませんが、シュンビンのビジネスを考えると、それは難しい、どうしても、若い方の感性はいります。
給与を上げていこうとすると、付加価値を上げるしかないじゃないですか?だから、それをするために、すごく注力しますから、そこはコロナ禍の年(その年も99%でした)以外は、下げたことはありません。
でも、経費に関しては、常に成長のために、多少無理してでもチャレンジする、自分の身の丈に合っていないことをしてしまう。本社ビルやアメーバ経営や上場もそうかもしれません。要は、常に拡大成長路線でやっているような感じです。
しかし、最近は、上場し、あらゆるところで、業績がオープンに見られるようになってきました。上場するにあたっても経費がかかるし、会計も変わり、非上場の会社よりは、ストイックに経費がかかりますが、それでも、それは言い訳にしかならず、周囲から、収益性や安定性についても求められるようになります。
今は、まだ、TPMなので、そこまでではないですが、これが一般上場したら余計です。だから、やはり、今から、成長すると同時に、収益性や安定性も向上していかないといけません。そのための施策もあるので、そこも意識して、これからチャレンジしていきたいと思います。