PRESIDENT BLOG
美輪明宏さんが、幸せとは充足感だとおっしゃっていました。例えば、好きな人と結ばれる、美味しい食事を食べる、1日の疲れたあとに布団にはいる。全部、充足感につながります。しかし、それは長続きしません。
人間の欲はもっともっとと望むようにできているんですね。でも、これが過度のものだとどうでしょうか?好きな人にも、もっともっとと求めていき、少しでも自分が思っていることと違うと怒りがわいてくる、美味しいものも暴飲暴食じゃないですが、過ぎると身体を傷めてしまいますし、寝るのも、過ぎると怠惰になってしまいます。
美輪さんは、幸せになるには、感謝の心を持てばよいとおっしゃっています。つまり、感謝することを身近に探すということです。そうすると、常に充足感に満たされます。人生は心ひとつの置きどころといいますから。
それは当たり前をなくすことからスタートします。もし、病気になって、当たり前と思ってることができなくなったらどうでしょうか?当たり前にしていることが、本当に貴重に思えてきます。人間はいつ死ぬかなんてわからないわけですから、そう考えると、当たり前と思っていることが、いかに感謝すべきことかとわかってきます。
これは、以前にも申し上げた幸せの三大物質にもつながります。成功や快楽による幸福であるドーパミンは、上で話した終わりのない欲求です。それは人間にとって大切ですが、人とのつながり、愛情でえられるオキシトシン、良い景色にいると満たされる安定ややすらぎで感じるセロトニン、こういう充足感も探すということですね。
あと、暗示じゃないですが、あえて、言い聞かすというのもいいと思います。私、毎朝、出社するときに、誰も見ていないのを確認して、「良い家族、良い社員に恵まれて本当に幸せだな」と声に出すというのを習慣にしています。これは例えば妻と喧嘩しているとか、まったく状況が違っていてもです。
そういう意味では、幸せとは、自分がつくっているものだと思いますね。妻と喧嘩している時点でダメで、しないに越したことはないとは思うのですが、そこは人間の未熟さで、私も完璧じゃないので・・。しかし、それをそのまま執着するよりは、感謝に置き換えた方がいいのではと思ったりしています。