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玉兔プロジェクト

世界で評価された「新たな宇治茶」の佇まい

玉兔プロジェクト

国内外のお客様に、本当に美味しい玉露を
「京都の料亭で出るお茶」というと、何を想像されるでしょうか?
実は今まで、京都の料亭ではお茶を注文する際、選択肢は烏龍茶しかありませんでした。

そこで「京都に来られる国内外のお客様に、美味しい日本茶を飲んでいただきたい」との想いで、
京都府知事と和食料亭「菊乃井」の主人・村田さんが理事を務める京料理アカデミー組合様から京都府茶共同組合様へ相談。
やがて、長年瓶を扱ってきたシュンビンに「瓶入りの玉露の商品を作りたい」とご相談いただくこととなりました。
特別な時間を提供する新しい宇治茶のかたち
目指したのは、ワイングラスで飲んでいただくような高級感ある宇治茶。
ワインと同じく、ボトルでも世界観を表すため、既存の瓶ではなくオリジナル瓶を作って商品化することになりました。
しかし、世界でただ1つのオリジナル瓶を作るためには、軸となるコンセプトが必要です。
そこで京都府の方や料亭の方、京都府茶共同組合様など、関係者の方に集まっていただき、複数のワークを通してブランドコンセプトを定める「ブランド戦略検討会」を実施しました。

決まったコンセプトは「特別な時間を提供する新しい宇治茶のかたち」。
ネーミング、ロゴデザイン、オリジナル瓶、WEBサイト、販促ツール等のデザインも、この世界観にもとづき制作いたしました。

同時に、中身の宇治茶の充填先探しをスタート。
瓶入りの玉露は初の試みだったため充填可能な会社が少ない上、特別な時間にふさわしい美味しい宇治茶を実現するため、何度も試作を繰り返しました。
また、料亭以外にもホテルやお土産店でも取り扱っていただけるよう、流通面でもサポートさせていただきました。
厳しい船出から、世界的な賞を取るまでに。
多くの方の想いが込もった宇治茶は、ついに2020年3月にリリースの日を迎えました。
しかし、新型コロナウィルス感染症の影響でインバウンド需要は皆無。
国内の観光客もおらず、発売当初は厳しい船出となりました。

ただしデザインの評価は高く、世界的なデザインの大会「Pentawards」にてシルバー賞を、「日本ガラスびんアワード2021」にて優秀賞を受賞しました。

2022年からは徐々に国内の観光客が回復し、それに伴って販売本数が増加。
海外への輸出も増えているため、今後さらに大きな飛躍が見込まれます。
PRODUCER:
Nobuyuki Muro
PLANNER:
Rina Yatsugaki
DESIGNER:
Hisamichi Kasai
WEB DIRECTOR:
Hisashi Kobayashi / Mayu Goto