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癒し とよなか南(サービス付き高齢者向け住宅)ブランディング

“安心安全“と“心地よさ“の両立を生むインテリアコーディネート

癒し とよなか南(サービス付き高齢者向け住宅)ブランディング

新しい高齢者住宅のビジョンを根底から見直す
株式会社クリア様は、福祉用具の販売・レンタルや居宅介護支援事業など介護事業を展開されています。
「人のお役に立ちたい」という原点を大切にしながらも、介護事業を単なる”慈善事業“として捉えるのではなく、
介護のプロとしての自信と誇りを持ち、正当な利益を追求する。そうすることで、
自社で働く人全員の意欲を向上させ、ひいては世のため人のためになることを理念とされています。
新事業としてサービス付き高齢者向け住宅を立ち上げるにあたり、企業と事業の在り方を根底から見直す
「ブランド戦略検討会」を通して、新しい施設のブランド構築を行いました。そこから導き出された
新事業のブランド・コンセプトは、『自分らしさを取り戻せる温もりのあるコミュニティー』。
そのコンセプトに基づき、ブランドロゴデザイン・Webページ構築、施設の内装コーディネートをご提案させていただきました。
安全と心地よい空間をトータルコーディネート
ワークショップを経て提案したブランドロゴのモチーフである積み木は、
暮らしに合わせて自分らしく自由に合わせられる「癒し」のサービスを表し、カラフルな配色は
居住者様の多様な個性や彩りのある暮らしを表現しています。
同時に、「癒し」がサービス付き高齢者向け住宅だけにとどまらず、さまざまな価値を提供するという想いも込められています。
決定したロゴデザインをもとに、施設の玄関看板・リビングダイニング・談話室のディスプレイなどの内装コーディネートも担当。
一般的に高齢者施設は安全性と価格を優先する傾向にあり、画一的な家具やディスプレイが主流となっています。
一方、ワークショップを通じて生み出された潜在的・情緒的価値は「その人らしい個性や暮らし」。
どのような境遇になっても、その人らしさというニーズは消えないはずですので、高級感やお洒落さなど、
より良い生活を求める方にも愛していただけるデザインを意識しました。
施設の内装については、間仕切りなど造作したオリジナルの家具も取り入れ、居住者の方の安心安全を確保しながら、
心地よい空間になるようトータルコーディネート。
車椅子の使用なども想定した導線に配慮し、安らぎの時間を過ごしていただける雰囲気に仕上げています。
また、入居者募集のためのWebサイトも作成。Webサイトを見たお客様が、
お申し込みから実際の入居後の生活までをイメージしやすくなるよう、温かさと誠実さを表現したデザインと
構成面の両方からアプローチしました。
制約の中でデザインされた施設の新たな魅力
「癒しとよなか南」としてオープンしたサービス付き高齢者向け住宅は、
40日足らずで満室となる良い結果を得ることができました。
施設自体は、最初から決まった建物を使用し、リフォームをすることができないという制約がありましたが、
その中で、居住者様に自分らしく楽しい暮らしを提供できる空間作りができたのは、
ブランディングを通して決まったロゴとターゲットとなる入居様の気持ちを大切にしたことがポイントだと考えます。
建築デザインは、見た目の美しさを追求するだけでなく、その空間で日々を過ごす
人々の生活の日常に彩りと潤いもたらすことが重要です。
施設を運営する人の想いと、暮らす人の想いを深く理解すること。
それが価値ある空間作りへと繋がっていきます。
PRODUCER:
Takahide Toyonishi
DESIGNER:
Hisamichi Kasai
WEB DIRECTOR:
Hisashi Kobayashi
ARCHITECTURAL DESIGNER:
Osamu Tsuchino