WORKS

浜地酒造 酒蔵改装

古き良きと新しさが融合する、おもてなしの空間創り

浜地酒造 酒蔵改装

CLIENT
浜地酒造株式会社 様
WEB SITE
http://www.suginoya.co.jp/index.html 
AREA
福岡県
TAGS

#空間プロデュース

#店舗デザイン

#古民家再生

糸島の歴史ある造り酒屋の新たなイートインスペース
浜地酒造様は、明治3年創業、150年の歴史を持つ博多の造り酒屋。
個人や団体の観光客が多く、観光で賑わう糸島半島に位置します。蔵だけでなく
「麦酒工房」や「やきたてパン工房」などの施設を備えていることが特徴です。
元々は敷地内にある売店のイートインスペースを作るお手伝いをしたところからお付き合いが始まりました。
団体観光客の方が訪問された際に、大人数でゆっくりくつろげるような場所がなかったことから、
イベント時にしか活用されていない蔵入口の空間を、ゆっくりくつろげるイートインにしたいというご相談をいただき、
蔵の改装のご提案をさせていただきました。
使われなくなった古道具を再利用し、伝統と現代が重なり合う
ラベル貼りなどの作業は、通常は蔵の奥で行われ、中央には旧搾り室と木槽や
昔の道具を見学できる場所でした。しかし、お客様にくつろいでいただく
スペースとしては機能していなかったため、テーブルと長椅子を備えたカフェスペースへと改装。
蔵の屋根裏に大事に収納してあった大量の酒樽板を再利用し、
使われなくなっていた桶や白磁樽もディスプレイとして再生しました。
また、蔵元様自ら地元作家さんにオーダーされた「杉能舎」のステンドグラスを設置。
外の景色と光を感じられる神聖な雰囲気を演出し、ゆったりとした時間を過ごしていただくに
ふさわしい空間へと昇華されました。
ゆっくりと味わい楽しめる、みんなのくつろぎ空間へ
お客様が見学や試飲、ショッピングを楽しんだ後、カフェで選び抜いた
お酒や食事をゆっくりと味わい楽しめるようになりました。
60名を超える大人数の団体も対応可能で、昼夜問わず、日本酒やビールと
ピザやベーグルを片手にパーティーを楽しんでいただける場所に。イベントの開催場所としても活用されています。
テーブルを鮮やかな赤色にするなどの工夫や、外の景色と自然光を取り入れたデザインにより
SNSでお客様が発信されている様子が多く見られるようになったそうです。
蔵元様の「多くのお客様のくつろげるスペースを作りたい」という願いを形にするため、
古い素材や道具を再活用しながら、新時代のニーズに合った価値を創造するデザインを心掛けました。
蔵に眠っていた資材や道具を再利用することで、過去と現在が織りなす落ち着いた雰囲気の中で、
のんびりとした時を過ごせる場所を生み出しました。この取り組みは、「杉能舎」を含む
新しいビール工場やパン工房など、おもてなしの空間全体をつなげ、発展させるきっかけとなりました。
PRODUCER:
Shinsuke Kitamori
ARCHITECTURAL DESIGNER:
Osamu Tsuchino