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サンワ化工株式会社 インナーブランディング

研ぎ澄まされた"らしさ"が、社員の自信と企業成長を牽引

サンワ化工株式会社 インナーブランディング

会社の未来をどう描くか。老舗企業が直面した「見えない価値の言語化」という壁
国内生産の強みを活かした、高品質なワイヤーハーネスを製造するサンワ化工株式会社様は、
創業から50年以上の歴史を持つ老舗製造業です。高い技術力と誠実な仕事で社会課題の解決に寄与しています。
しかし、当時のサンワ化工様が直面していたのは、「社員一人ひとりが大切にしている会社の価値観や強みが、
うまく言葉になっていない」という課題でした。“この「見えない価値」をしっかりと掘り起こし、
言語化・可視化することで、新しい世代にも会社の魅力を伝え、持続的な成長を実現したい。”
この塩見社長の未来を見据えた想いを深くヒアリングすることからプロジェクトはスタートしました。

私たちはまず、採用力や企業価値をより深く伝えるための基盤として、サンワ化工様の強みや
ビジョンを再確認し、ブランド戦略の核を定めるためのブランド構築ワークショップを実施しました。
社員の「本音」を引き出し、使命を言語化するインナーブランディング
サンワ化工様の変革の核となったのは、Webサイトやデザインなどの「アウターブランディング」ではなく、
それに先立ち、社員様の思いを掘り起こす「インナーブランディング」への取り組みでした。
プロジェクトでは、社員様一人ひとりの声を聞くことを最も大切にしました。
​あえて​基本的な​質問をして、​整理していただくように​促す​「問答法」の​手法を​用いることで、
社員様自身が会社の歴史や想いを深く掘り起こし、自社の価値について考える時間となるよう意識しました。
このワークショップを通じて言語化された会社の価値観は、18項目からなる「サンワ化工フィロソフィ」として集約。
これは、同社が今後も大切にし、未来へ伝えていくべき揺るぎない指針となりました。

インナーブランディングで固めた「サンワ化工らしさ」という軸は、
以下の3つの施策を通じてアウターブランディングに落とし込まれました。

1. ロゴデザインのマイナーチェンジ :ロゴタイプには、工業製品である『ワイヤーハーネス』と、
幸せを意味する『ハピネス(Happiness)』をかけ合わせた「Harness Happiness!(ハーネスハピネス)」という言葉を込めました。
「ハーネスを通じてお客様の課題を解決する」という同社の新たな使命を表現しています。

2. Webサイトのリニューアル: 以前の静的なデザインから一新し、製造業としての力強さと信頼性が伝わるデザインへ刷新。
製品ライン、製造プロセス、社員の働く姿など、企業の「日常」を捉えた写真は、透明性の高い企業姿勢を強調する重要な要素となりました。

3. 働く「空間」のプロデュース :外観の​サイン、​会議室、​お手洗いの​改装を​ご提案。
​議論に​集中できる​空間となり、​社員の​内面的な​変化にも​影響を​与えました。​
人が変わり、組織が進化する。内側から磨き上げられた「本物の成果」
この変革プロジェクトは、単なるデザイン変更に留まらず、社員様の内面に大きな変化をもたらし、
それが具体的な成果となって現れました。
塩見社長は「すべてが想定外のプラス効果だった」と振り返っておられます。
ご縁をいただいた当時、9億円の壁をなかなか超えられなかった売上が、昨年、ついに10億円を突破されました。
「シュンビンさんは、ただ『物』を売るのではなく、私たちの『内側』から変革を促し、『形』として残してくれた。
自分たちが何者であるかを振り返り、自信を持って前に進めるようになったのは、何物にも代えがたい成果です」
という塩見社長のお声をいただいています。(※詳細は、お客様インタビュー記事へ)

サンワ化工様は、会社の核となる価値観を言語化し、社員一人ひとりの内面から変革を促す
「インナーブランディング」が、組織を活性化し、最終的に企業の成長へと結びつくという、
ブランドデザインの本質的な力を証明しています。
PRODUCER:
Nobuyuki Muro 
DESIGNER:
Aoi Takayama
WEB DIRECTOR:
Shino Yoshida