PRESIDENT BLOG
コアコンピタンスとは、『自社の核となる技術や特色』ということですが、お客様から認められ、他社が真似しずらく、会社組織として提供できるか?というような視点があります。
シュンビンのコアコンピタンスとは何か?
私は一言でいえばクリエイティビティ。新しいものを産み出す能力だと思います。もう少し言うと、”具体的に”という言葉がつくかもしれません。いくらクリエイティブでも絵に描いた餅では意味がないし、絵に描いた餅のクリエイティビティの会社は世の中に5万とありますから。
私は17年以上、社長をしてきて、0から事業をしてきたのですが、最初は、このような理屈は知らないながら、勘で自分の強みに集中すべきだということは気づいていました。そして、モノを強みにしなかったというのが良かったと思っています。例えば、オリジナル瓶が強みだとしなかったということです。もちろん、瓶は強みではありますが、その先にある本質に気づけたことが良かったということです。
社長の判断は、何をするか?というのも重要ですが、何をしないか?ということもより重要ではないかと思います。
二つほど例をあげます。
ひとつは、15年以上前です。元々の1.8Lびんの洗いの事とオリジナルびんの事業をしていたとき、既存の洗いびん事業はどんどん減っていたのですが、当時焼酎ブームで九州に一升瓶が足りなくなっているという状況がありました。そのときに、どうせ、九州にいっているから、洗びんも販売できないか?というのが頭によぎりました。大手に行けば売れたかもしれません。当時は売上が下がっていることに本当に苦しんでいたのですが結果的に、自分もしなかったし営業にもさせなかった。
もう一つは、8年ほど前です。当時は、もうデザイナーもはいっていて商品企画のデザインと資材を納品する会社になっていました。当時、すごく有名で伸びている会社がデザインのニーズがあると
いうことで、紹介いただき、社長と意気投合もし、私自身、勉強もさせていただきました。しかし、結局は、そのデザインの仕事はお断りしました。理由は、うちの強みが活かせないからというとです。
つまり、弊社のクリエイティビティが活かせないということです。
このどちらも、当時は本当は喉から手がでるほどに売上的には欲しいのですが、振り返ってみると、やはり、両方ともこれで良かったと思っています。
ミッションがなければ、短期的にはもっと売上が上がったかもしれないと思いますが、長期的には、言っていることとやっていることが違いどこかの時点で伸びが止まっていたと思います。
コアコンピタンスを理想に合わせ育てていく、そのためには何をやるかと、何をやならないかを、経営トップが間違いなく判断していくことが大事です。