PRESIDENT BLOG

2023.10.23 経営のこと

コンフォートゾーン

経営者の会があって、いつも、議論になるのが高い目標をたてるべきかどうか?ということです。私は立てた方がよいという立場なんですが、実際、それがストレスになり、トップだけでなく、組織も無茶苦茶になってしまうようなこともあるので、必要ないんじゃないかという意見もあります。以前、紹介した最新の組織論、ティール組織などもその論調ですよね。

結論としては、会社によっても違うという話に落ち着きます。自分としては何か判然としないのですが・・

それで、最近心理学でノエル・M・ティシー氏が「成長に必要な3つの環境」ということを提唱されたのを知りこれに大変同意しました。この3つの段階とは、コンフォートゾーン、ラーニングゾーン、パニックゾーンです。

この心理学によると、人間はある程度ストレスのある環境が成長に欠かせなくて、コンフォートゾーンは、ストレスが最もない環境なので、成長が少ないのです。そして、ラーニングゾーンは、常に自己変革を促されるので、一番良い環境、パニックゾーンはストレスが行き過ぎている環境で、これまたよくないようです。

ですので、高い目標を立て、同時にそのKPIを組織、自分を常に鑑み、適切な目標を立てるということかなと思います。

上で話した、組織がストレスで無茶苦茶になるというのも結局は、パニックゾーンに行き過ぎているのかもしれません。

ただ、全員が、同じ状態というのは、難しいですから。会社としての目標を定めながら、あとは、個別に状況をみていくという考えてみたら当たり前のことかもしれません。

大学のときなので、相当昔ですが、私、あまり冬のスポーツは苦手ですが、付き合いでスキーに行ったこともあります。そこで、初心者ですから、そのときの自分の実力的に厳しい急傾斜のところにいって、もう、無茶転んだんですが、それで、傾斜がなだらかになるにつれて、そういうところで全然転ば
ないようになったというのを後で気づいたんです。傾斜の急なところに行く前は、そこでも転んでいたのですが・・

厳しい環境にあえておくことで、成長させるということはこのような単純なことからもわかりますし、顧客のためと言い訳しながら、知らず知らず自分たちはコンフォートゾーンにいるというのも往々あるのかなと思うので、だから、やはり高い目標をかかげ常に自分や会社を変化に追い込むというのも必要なのかなと思います。