PRESIDENT BLOG

2023.07.10 その他

マインドワンダリング

脚下照顧、これは以前もブログで取り上げました。禅の言葉ですが、現在に集中せよということです。それは、なぜか?ということを、脳や神経の観点ならお話しします。

人間は、すごい生き物です。その代表的なものとして、思考があり、過去や未来に行けるという特性があります。これが良い面にいくと未来は理想となり、人間の進化を生んできましたし過去は学習や反省となり、これまた、未来への進化の布石となってきました。

ただ、これが悪い風にとらわれると、人間を相当苦しめることになります。例えば、怒り、恨み、妬み、悲しみの長期化はその例です。マインドワンダリングという言葉がありますが、それは、人間の意識が現在以外にあることを言います。なんと、人間の意識が現在にあるのは、49%、つまり半分以下らしいのです。つまり、現在に集中できていない状態です。ワンダリングは「さまよう」という意味です。

しかも、デフォルトモードネットワークという言葉がありますが、マインドワンダリングのような思考の際に関与する脳のネットワークを指しますがその状態になると、現在につかっているよりも、疲れるらしいのです。ぼーっとしていると疲れないようですが、逆なんですね。

なので、過去や未来に思考が行くのはいいのですが、現在に戻る集中するということがいるのです。これは、私の推論なんですが、痴呆というのも、こういうことと関連しているんじゃないのかなと思っています。

また、集中していても意識が分散されることがありますが、それは集中力が欠如しています。瞑想などで意識を集中できるのは、五感という感覚神経を遮断することで、神経を集中させることができます。

結局は、これも、意識して訓練化することが大事なんだと思います。心を意識して集中した状態で使うことは人間の能力を開発する上で重要です。特に判断力にはすごく大事になってきます。経営者はこれを訓練しないといけません。