PRESIDENT BLOG

2020.10.12 経営のこと

企業の基盤

稲盛さんがよく言っていました。『成長してきた会社が、ある規模までいって失敗する、成長が止まる。これは全て管理システムができていないからだ』と。我々のようなマーケティングや営業などで成功してきた会社によくありがちだと思うんですが、管理を軽く見るということがあります。

顧客との関係を重視し、ルールはそっちのけという会社はどこかで成長が止まり、ヘタをすると崩れていきます。積み木で土台が脆弱なのに上にどんどん積み木を積んでいるイメージです。営業で成果が上げる方が楽しいので管理の方に興味が向かなくムダなことのように感じられるんだろうと思います。

私が、その呪縛にはまらなかった理由の一つは、歴史が好きで勉強していたからかもしれないです。つまり、戦いが強い組織が、それが規模が大きくなることで戦いがすべてだと勘違いして、規模に応じて組織化するということをおろそかにしてきたところが必ず失敗するというのを学んでいたからかもしれません。

その逆に、管理が強くなりすぎると硬直化し、官僚主義的になるので、それはまたよくないのですが・・これも歴史で繰り返しですね。

そういう意味では、組織というのは本当に生き物で、管理というのは組織の発展の中で最適を目指し、その中でも硬直化しない工夫というのも必要なのかもしれません。

シュンビンでは、3年半前からアメーバ経営を導入しています。当時は今の半分の人員でしたので、急に人も増えたし、部署も増えたのですが、社内が矛盾なく成長できているのは、アメーバを構築したおかげかなと思っています。

導入当時は、その規模では重すぎるシステムで、今でも40人強の会社としては重いのかもしれません。例えが適切かはわからないですが、普通のセダン車にポルシェのエンジンを積んでいるようなものなのかなと思っています。

ただ、京セラさんのコンサルの方が『これから会社が成長しても基本的には変えなくて、ずっとこれでいける経営システムを今のうちからつくっておくということが大事なんです』というのが導入の殺し文句になったのですが、でも、本当にその通りだと思います。

私が社長の間に組織は今の5倍ぐらいにしたいと思っていますが、この仕組みの基本は変わらないと思います。ただ、このアメーバを支えているのは、考え方、企業文化だと思いますので、それが気薄化すると、このアメーバは逆に欲を煽動するような仕組みに変わってしまうので、フィロソフィありきの仕組みということで、おもしろい仕組だと思います。

これからも、新しいことにチャレンジし、会社の成長をうながしていきたいと思っているので、それに耐えれる基盤である管理システムを同時に発展させていきたいと思っています。