PRESIDENT BLOG

2023.11.13 その他

絶対プラスから見る

最近、自分の知り合いの経営者が、「社員の採用はリスク」という発言をしているのを聞きました。物事の真実は一つですが、それをどうとらえるかによって、そのことは大きく変わってきます。

これは、すべてにおいてそうです。よく言われる、コップの水が半分はいっているときに、半分しかはいってないと思うか?半分も入っていると思うか?事実は一つなんですが、それをどうとらえるかによって、変わってきます。

松下幸之助さんが、「人の死も進化だ」とおっしゃっていました。確かにそうだなと思いました。もし、人間がずっと生き続けたら停滞し、世の中が、このように進化することもなかったと思います。そういう意味では、宇宙のすべてが進化発展に向かうという松下幸之助さんの考え(ベースは中村天風だと思いますが・・)も正しいものだと思えます。

前置きが長くなりました。では、このリスクととらえる考え方をリスクだと考える人の方面から見てみたいと思います。まず、日本においては、会社は社員を簡単には解雇できません。また、生活の責任を負っているともいえます。これは風潮もそうですし、法的にもそうです。

最近は、コンプライアンスという観点から、すごいリスクを負っています。1人がハラスメントを訴えて、それが敗訴でもしたら、その会社はひとたまりもないでしょうね。

その上、今は時代の変化が激しいしその変化にフレキシブルに対応はしないといけません。一方で以前にも言いましたが、有給、育休や介護休暇で社員の権利は拡大されていきます。

そういう点から見たら、これはもうリスク以外のなにものでもないという見方は間違ってはいないでしょうね。でも、もう一方で違う方向からみれば、つまり、リスクはふまえながらも違う視点でみれば、このような時代に縁があって入社した方たちが自分の人生を賭けてくれている、信じてくれて
いる。また、その仕事に生きがいを感じ、幸せだと思っている。

それはもっとも尊いことだなと思います。一人でもそのような方が当社との縁で増えることをうれしく思います。また、いろいろな権利も、考えてみれば、社員にとっての幸せにつながるものです。未来に希望がもてるような働き方を提供できるのは嬉しいことだと思います。

もっと極端なことをいうと、今、世界では殺し合いの戦争になっているところもある。それから比べたら、このようなことはなんでもないとも言えます。人生は心ひとつの置き所と言いますが、このように、どう考えるかは、その人次第だと思います。

それでですね、このポイントは、必ず、すべてにおいて、プラスの方から見るということが人生において大切だということなんです。つまり、後者の見方ですね。

そして、どうしても、前者の見方しかできないということであれば、経営は本当に苦しいものになります。だっていてほしくないと思っている人がずっといるわけですから。そういう人は、経営しないか、一人でできるビジネスの方が
本人にとってもいいかもしれません。

組織の目的が、社員の物心両面の幸福を追求する、それを本当に思えるか?これは時代が変われば、手法は変わるところもありますが、根本的には、変わらないと思っています。