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2024.03.18 その他

怒りを防ぐ

これは、何回も言っていますが、仏教で、人間を毒する、毒するというのは、心身を傷めることとして、貪瞋痴という三毒といって戒めていますが、今回は、この瞋について、お話しします。

瞋とは、怒りのことですね。そして怒りから派生する恨み、妬み、僻みなども同じです。

なぜ、この怒りがダメなのか?それは、怒りが自分のことしか考えられなくなるから、周囲が見えなくなるから、また、怒りは負のエネルギーをだすので、周囲が近づきたくなるということになります。それがまた、孤独を生み、負のループに陥ります。

もう少し、怒りのメカニズムを知ることで、それを防ぐことに利すると思うので、お話ししますね。怒りとは、自分の理想やこうしたいという願望、これは悪い願望も含まれますが、それと違う状況になったときに、怒りという感情が生まれます。

特に、人間は自分が世界で一番大事なので、この世界で一番大事な自分をこのような目に合わせた、これを許せないということで怒りが発生します。自分なんてというイジケも怒りの1種です。

それと、この怒りは全部が全部悪いことではありません。良い怒りとは、正義や集団を守る為の怒り、これはいいのです。ただ、それが長続きしてはダメで、それが自分を変化させる行動の着火剤というか、怒りにとらわれず、自分を変化させることに使う分にはいいことです。

今、着火といいましたが、この怒りはまさしく、火をつけているようなものです。これは住職さんの話をお聞きしてなるほどと思ったのですが、感情というのは、時間をおけばおさまるものらしいんですね。火と同じように。

ところが、なぜ、これが持続するか?それは、どんどん、木をくべている、つまり、怒ることを思い浮かべて、怒るように自分でしているということなんですね。だから、これはまさしく独り相撲だと思います。

いや、でも、人のことならともかく、これが怒らずにいられますか?という人がいます。でも、真理は事情を考慮してくれません。怒れば、それが炎症となり、心と身体に悪い影響を与えます。それは、周囲の人にも悪い影響を与えます。怒った人の呼気をマウスに吸わせたら、そのマウスは死んでしまうらしいですね。それを自分自身や周囲にしていると思ってください。

では、これも住職さんの受け売りですが、その怒りを抑えるのは、2つしか方法がないと言うんですね。それは、火事と同じで予防と初期消火です。

予防というのは、怒らないように、自分自身を持って行く感情的な人とできるだけ近づかないということ、もう一つは怒ってしまったと自分が感じたら、時間を置くということです。それがおさまるまで。その怒った状態で、何かを判断したり行動しないということです。

甘いものを食べ過ぎたり、食べ物を食べ過ぎたり、高い買い物をしたり、たばこ吸ったり、酒飲みすぎたり、これも、怒り、ストレスを発散させるということでしょうね。こういうことも理解して、自分の怒りをコントロールするということが大事です。

もっと、理解を深めるために科学的に言いましょうか。怒りの感情が起こると、アドレナリンが発生するというのはご存知だと思います。これは怒りにより細胞への破壊作用を抑制するものなんです。

ですが、これが過剰摂取されるとどうなるか?肝臓の中の糖原質がブドウ糖に変化してしまい、抵抗力が落ちます。また、循環器障害のリスクが増加します。血圧が安定せず血液も酸性化して悪い血液になるので。もうひとつ、臓器障害のリスクも高まります。すべての臓器の動きを悪くしますが、特に、肝臓障害。肝臓の中の糖原質の分解というものが異常充進されると、糖分が体の中へ増えて糖尿病のリスクが増えます。

これだけ言っても、いや、自分は怒りをやめないという人はもう勝手にしてください。ただ、人にまき散らすのだけはやめてほしいと思います。

最近、アンガーマネジメントいうようなことも推奨されていますが、これもいいことだと思います。